SFから吹く新しい風

「♪ベイエリアから、リバプールから」とキヨシローが名曲『トランジスタラジオ』で唄った「ベイエリア」って、サンフランシスコのことだって知ってるかな。
バーバンクサウンドと呼ばれたワーナーブラザースレコード所属のドゥービー・ブラザーズやリトル・フィート、もっと古くはジェファーソン・エアプレインといったアメリカを代表するロックバンドを輩出したサンフランシスコ。そういえば映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主題歌「パワー・オブ・ラヴ」で全米1位を獲得したヒューイ・ルイス&ザ・ニューズのセカンドアルバムは『ベイエリアの風』が邦題だった。

スコット・マッケンジーが『花のサンフランシスコ』をヒットさせた1967年、サンフランシスコはフラワーパワー真っ盛り。ヒッピームーブメントやカウンターカルチャーの中心が「フリスコ」と言われたサンフランシスコ。だから反骨精神旺盛なロックバンドがたくさん生まれたんだね。
これから僕たちが紹介するTaylor Stitch(テイラー・スティッチ)も、そんなサンフランシスコで生まれたブランドなんだ。

ゴールデンゲートブリッジ
坂の町、サンフランシスコ
未来を作り出していくパワー

坂の町でもあるサンフランシスコのノースビーチに1953年、シティライツ・ブックストアがオープンした。この書店はやがてアレン・ギンズバーグらビート詩人たちの拠点となり、当時のアメリカの保守的な体制にアンチを投げかけ、その活動はやがてヒッピーやロックを生み出すきっかけとなっていった。こうして振り返ってみると、サンフランシスコは新しいムーブメントやカルチャーを受け入れ、生み出す土壌があったことがわかる。

シティライツ・ブックストア
ビート詩人

その、シティライツ・ブックストアからそう遠くはないバレンシアストリートにTaylor Stitchのフラッグシップ・ショップはある。
バレンシアストリートのあるミッション地区は、もともとヒスパニック系の人々が多く住む地区だった。しかし、Googleがマウンテンビュー本社までの通勤バスをこのミッション地区から運行するようになり、いわゆるテック系のビジネスマンやエンジニアが住民となった。
だから、Taylor Stitchにもこうした富裕な人々が集まり顧客となっていったそうだ。

ヴァレンシアストリート
Taylor Stitch本店
Taylor Stitch店内
Taylor Stitch店内

隣にあるFour Barrels Coffeeで買った美味いコーヒー片手にショップに入ってきて、スタッフと週末に行くクライミングの話なんかしていく。
バレンシアストリートにある本屋には手作りのZINE(個人雑誌)がたくさん置かれている。コミックや写真集が多いかな。と、まぁここはそんな街なんです。
そもそもUCバークリーやスタンフォードといった大学を近隣に抱えるベイエリアは、南側にシリコンバレーがあり世界有数のテック人材の集積地なんですよね。
実はTaylor Stitchにもこうした背景が生きているんです。

Four Barrels Coffee店内
Four Barrels Coffee
デジタルネイティブ発想のブランド

Mike ArmentaとMichael Maher

Taylor Stitchの開店は2008年。これが創業者のMike ArmentaとMichael Maher。
二人ともマイクなのでマイキーとマイクと呼ばれている。ちょっとややこしいね。
左のマイキーはクリエイティブディレクターで右のマイクがCEO。まだ30代前半の二人はデジタルネイティブ。インターネットやデジタルツールと共に育った世代。
そのせいなのか、あるいはベイエリアという土地柄のせいなのか、実はTaylor Stitchの販売はネット通販が主軸となっていて、EC比率は90%。実店舗展開を慎重に進めながらも、無駄のないDirect to Consumerモデルを構築して、適正な(と言うか買いやすい)価格で製品を提供することを目指してきた。
デジタルネイティブならではの仕掛けとしてクラウドファウンディングを活用した“workshop”という斬新な販売システムも考案したんだけど、詳しい話はまた別の機会に。

Taylor Stitch オンラインストア Taylor Stitch オンラインストア

次回はTaylor Stitch誕生のきっかけとなったエピソードを紹介するね!
Don't miss it!